タイタンの戦い
2015年9月28日
いやーもうこれは。
何度見たかわからない。
でもたぶん最初に見たのは小学校4年生の時の日曜洋画劇場。淀川長治さんのやつ。
あ、私が言ってるタイタンの戦いは1981年のやつでリメイク版の2010年のやつは観てない。
ビデオで録画して何回も何回も見た。
別に私は映画好きで生きてきたわけじゃありませんし、積極的に映画をたくさん見ようとし始めたのは撮るようになってからだし(本末転倒なのは十分わかってる)こういう小さいころから何度も見たって作品は自分にとっては稀。
で、当時小学生ですからなにか作家になりたかったわけでもないんだけど、あ、漫画家はなりたかったか。
この作品に影響されてファンタジーの世界を作りたいって思うようになったことは確か。
このタイタンの戦いの特撮監督、レイ・ハリーハウゼンはたぶんファンもたくさんいることだと思いますけど、ほんとに大好きで。
ドラゴンとかが普通に出てくる世界なんですよ。ええ。神話とかを舞台にして。
当時はCGないので、実物をコマ撮りで合成させてるんですよね。動きは明らかにおかしいんだけど、リアルよりもリアリティを感じさせるんですよ。
今もう一度見直して。
やっぱり合成とかに関しては今まで気が付かなかった粗がたくさん見えてきたってところもあります。
しかしまあそこにいちいち突っ込みをいれてても楽しめないじゃないすか。
だって冒頭からオリンポスの神々が出てくるんですよ。世界に浸りたいじゃないですか。
主人公が英雄ペルセウスだし。
舞台は、古代ローマとバビロニアとなにがしかの古代オリエントが一緒くたになったような世界。ペルシア感が強いかな。
彫像とかがいちいち合成だったりするんですけど、おいているものは厳選してるんだと思う。
で、特筆すべきなのがメデューサ。
多分この写真じゃ伝わらない。ああ、ちょっと気持ち悪いね、で終わっちゃうと思う。
すんごいんですよ。絶望感が。メデューサのシーケンス全体の。手に汗握る、っというかこんな展開勝てっこないじゃんって最高に思わせます。
監督はハイーハウ全とは別にいてデズモンド・デイヴィスって方なんですが。
演出力が光ってます。
ペルセウスが間一髪でメデューサを倒したとき、体全体で呼吸してへたり込むんですが、見てるほうもそうなります。
それとメデューサのシーンの音楽も独特なんですね。変な旋律のハープのような楽器が響いてくるんです。あれも素晴らしい。
自分音感は特に優れてるわけじゃないんですけど、割と音に対する記憶力いいですね。だから作曲できるのかな。いつも自分が作曲することなぞなんですけど。
ちなみに一応タイタンの戦いはクラーケンという海の巨人がラスボスなんですけど、メデューサの方が明らかに強いし、テンションもここがマックス。
で、もう一つ特筆すべき事項。金属のフクロウブーボ。めっちゃかわいい。
これも写真じゃ伝わらないんだろうなあ。ブーボめっちゃ大正義ですよ。
最後、クラーケンを倒すときにペルセウスよりも先にクラーケンにアタックするんですねー。クラーケンに吠えられてくらくらして気絶しちゃうという、ほんとにかわいらしいキャラクター。
うん。つい最近作った自分の作品に「トット」という妖精が出てくるんですけど。
このブーボの影響受けてるかも。
そしてもう一点
アンドロメダ役のジュディ・バウカー。
とても美しい。自分が大人になってみると、美しさが顔に集約されてるんだなとか思っちゃうところもなくもないが、こういう神話的な舞台にぴったりの役者さん
さて。技術があればこういうのやれるじゃんって話ですよ。3DCG学んでるんですから。
ハリーハウゼンは手作り特撮にこだわったそうですが、自分は自分のやり方でやるしかないわけで。
あとはスキルを磨くだけです。
一つ一つね。俺本気ですからね。
タイタンの戦いはとことんヒロイズムのヒロイックファンタジー。
まあ神様の話だし人間的な葛藤なんかはほぼなし。
自分は芝居にこだわる人間。そこも加味して作りたい。
本気なものはいつまでたっても本気なんですよ。そっぽ向かれても本気なんですよ。
とにかく頑張りますよ