哀愁・ヴィヴィアン・リー
2015年10月1日
「哀愁」1940年マーヴィン・ルロイ監督。
戦時下の混沌とした状況における男女の出会い、愛、そして悲劇。
主演ヴィヴィアン・リー。相手役はロバート・テイラー。
監督は超有名なジュディ・ガーランド主演の「オズの魔法使い」の監督じゃなくて製作。
シンプルなテーマをわかりやすく撮る、つなげる。
役者はスクリーンの中で生きつつ、美しい画のための素材となる。
超シンプル。シンプルで素晴らしい。
ヴィヴィアン・リーの毒のような魅力もさすが。ある種のカリスマ。
見た目で言うとキティという役のヴァージニア・フィールドさんのほうが美人なのだけど。
ヴァージニア・フィールドさんはここではまったくヒロインになれない。主役じゃないんだからあたりまえじゃん、と思うかもしれない。
違う。
ヴァージニア・フィールドさんめっちゃキレイに丁寧に大事に撮られてる。むしろ贔屓されているかのごとく。
撮る人ならきっとそれがわかるはず。
でもヴィヴィアン・リーの毒はそんなものものともしない。
目の動き一つでオーディエンスは蛇ににらまれた蛙。ヴィヴィアンから目が離せない。
ああ、なんか「欲望という名の電車」でのマーロン・ブランドとの野獣対決がまた観たくなった。
作品は40年だしクラシックといっていいと思うけど、本当にこういう古典はシンプルで力強い。
ダイナマイトパンチ。
でも正直いってほんとやめてほしい。
結末が悲劇過ぎて絶望しか残らない。この鑑賞後の虚無感ときたら。
男は、女性を本気で愛したら過去も何も全部受け入れなきゃあかん!しんどくてもニッコリ笑ってればいいんです!
そして女子は男を信じればいいとです!
この場合男のロバート・テイラー扮するロイは実に漢だったのだけど、ロイの母も漢なのだけど。
ヴィヴィアンリーのマイラが弱すぎた。あんたもっとロイを信じれよ!って思った。もうやりきれない。
ばかばかマイラのばか!弱虫!
もはやおっさんでもないオバハンのような感想ですまん。作品の術中にはまってるってことね。
いやしかし俺はいつからこんな明治時代みたいな結婚観を持つようになったのだろう…?
で、次にプレーヤーにセットしたのは「百円の恋」。
ってかプレーヤーに入れるときに気が付いた。これR指定じゃん。
電車の中でみれん。プレーヤーぴったり顔にくっつけて観れば大丈夫かな。
さ、仕事しよ。